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▼ vol.1 足柄刺繍 上田菊明

 小田原市を中心とした地域では、明治より昭和にかけて栄えた刺繍産業があった。上田氏は縫箔を家業とする家に生まれ、16歳頃から本格的に家業を手伝うようになった。
 昭和30年代には仕事もほとんど無くなり、産業が衰退していく中、一人、縫箔の技を守りながらその作品を芸術の域にまで持ち上げた。上田氏に刺繍にかけるその思いをうかがってみた。

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作業中の内田定次氏

木象嵌 内田定次 2

━ 木象嵌を始められたきっかけは?
親父が亡くなってからは、小学生ながらお袋の手伝いをしていたんだけど、お袋が手に職を付けた方がいいって言うんだよ。それでね、お袋の妹が親方(木象嵌師 油田治雄氏)のところに嫁いでいたので、尋常小学校の高等科を卒業する14歳を待って、弟子入りするようになった。今でいえば中学3年生くらいかなあ。
━ 木象嵌はまず何から学びますか?
 最初は子守や掃除、膠の火入ればかりで、手取り足取りは教えてはくれないよ。時間をみては、見よう見まねで糸鋸の歯を作ったりしながら、少しずつ覚えていったね。
━ 見習い中は辛いことや他にやってみたいことはなかったですか?
 この道に入ってからは辛いと思うことも特になかったし、他のことをやってみたいとかもなかったねえ。
━ 木象嵌師として一人前になるにはどれくらいの時間が必要ですか?
 一人前になるには普通は10年ていうけど、そうは思わないね。その人の性格でね、一年でも二年でも本人がやる気さえあればすぐに一人前になれるよ。ただ、一つ一つ工夫しながらやんなきゃいけないんでね、同じものでも2回目は作り方が違ってくるんだよ。そういうところは一生勉強だね。
━ 使用する糸鋸の歯は、時計のゼンマイをご自身で加工すると伺いましたが、当時から道具はすべて職人さんの手作りでしたか?
 そうだね、道具はほとんどが手作りだね

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